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ホイチョイプロダクションズの東京コンシェルジュ しっかり東京に定着した高級ショコラティエ(チョコレート専門店)、フランス人にとっては元薬局だったところが多いとか。夏バテ対策にチョコレートはいかがでしょうか?
小平一雅  ジャン=ポール・エヴァンがミッドタウンに開いた店舗は国内6つめ。最初に日本に店を開いたのは2002年の9月、新宿伊勢丹内でした。2002年は代官山にデカダンス・ドュ・ショコラ、丸ビルにドュ・バイヨルもオープン。前年の2001年には白金にアシュバッハ、銀座5丁目にピエール・マルコリーニがオープンと、東京の高級ショコラティエの多くは5年ほど前に出店したものがほとんど。今では当たり前のようにあるこれらショコラティエ。そもそも、普通に手に入るチョコレートと、どう違うのでしょうか?

レンタインで、手作りチョコレートに挑戦してみた経験はありますか? 普通、手作りチョコレートと言えば、東急ハンズなどでチョコレート生地を買って来て、それを熱して溶かして生クリームや香料を加え、好みの型に入れて、再び温度を下げて固める・・・・ざっと、そういう手順のはず。実は、街に店を構える高級ショコラティエ (チョコレート専門店)も、やっていることは本質的には同じ。カカオ豆からチョコレートを作ろうとすると、5-6億の投資ではすまず、最低でも20億円の施設が必要。従って、街のショコラティエも、専門の原料メーカーからチョコレート生地を購入しているんです。

は、原料メーカーはどうやってチョコレート生地を作っているかというと、まずカカオ豆を発酵させて焙煎し、ローラーで細かく擦り潰します。すると、豆の中の脂肪分が出てドロドロに液化。これがチョコレートの前身です。そのドロドロを圧縮機の中に入れ、強い圧力をかけて搾ると脂(カカオバター)が出てきます。脂を完全に搾り取った固形物がココア。脂を搾り取らずに、砂糖とか粉乳とかを加えて、練り込んだものがチョコレートです。

然カカオバターの融点は、約24度。24度を超えると、ゆっくり溶け始めます。チョコレートを口の中に入れるとヌルッと液化するのは、口の中の温度が37度だから。これがおししいチョコレートの食感の基本。
 24度で溶け始めるだけに、夏の暑い日本では、カカオバター100%のチョコレートは管理がタイヘン。カカオバター100%にこだわりつづけている日本のショコラティエ第1号の白金の『エリカ』などは、8月の1ヶ月間は定休日としてまるまる休業してしまうほど。従って、日本でのチョコレートの旬は実は冬。チョコレートを2月14日のバレンタインのギフトとして売り始めたのは、そうした季節性を考えてのことです。

本のチョコレート・メーカーや、日本に生地を輸出している海外のメーカーの多くは、日本の夏の高い気温に対応するため、原材料の段階でわざとカカオバターを搾り取り、代わりに融点の高い脂を入れて練り直しています。と言うと聞こえはいいのですが、実際には、カカオバターは1キロあたり1000円近くで売れるので、カカオバターを搾り取って売り払い、代わりにキロ当たり300-400円の脂を入れて、コストを下げているのです。
 が、そういう、安い脂を混ぜたチョコレートは、融点が高いので口溶けが悪く、違いはシロートでもすぐにわかります。従って、まずは、カカオバターが100%かどうかに着目してください。

、仮にカカオバター100%のチョコレート生地を手に入れることができたとしても、シロートの貴女にプロのショコラティエと同じ味を出すことはまず不可能。それは、テンパリング (温度管理)の技術が違うから。一度加工のために温度を上げたチョコレートは、27-29度くらいまで下げてきて、そこで1-2度温度を上げて、再び下げます。この途中で1-2度上げるというのが、チョコレート作りの重要な秘訣。これをしないと、できたチョコは角砂糖みたいにザラザラなものになってしまいます。
 こうしたテンパリングの手順を完璧にこなすことは、シロートには不可能。だから貴女の手作りチョコは不味いのです。チョコレート作りはプロに任せるのが一番と申せましょう。

から5年ほど前、東京は高級ショコラティエの出店ラッシュでした。伊勢丹がフランスのNo.1ショコラティエの海外初出店をデパ地下に呼んだジャン=ポール・エヴァンや、ベルギーのハンドバッグ、デルボーの輸入元のキャンディが、ベルギーのNo1.ショコラティエを日本に招いた銀座の路面店ピエール・マルコリーニ等の海外からの直輸入ブランド組から、権八・ゼストでおなじみグローバル・ダイニングがショコラ製造に乗り出したデカダンス・ドュ・ショコラまで、さまざまな業態が今から5年前にショコラ界に進出したのです(下の表参照)。

ランスでは、元々チョコレートは薬。調剤師が症状に合わせてスパイスを調合していたとも言います。そうした伝統からか、フランス人やベルギー人は、家じゅうにチョコレートを置き、頻繁に食べています。それに比べたら、日本のチョコレートの消費習慣はさすがにまだまだかもしれませんが、紹介したお店は、いまや複数店舗を持つところが大半。カフェを併設しているところも増えています。チョコレートにとって大敵のこの季節、各ショコラティエがどんな工夫を凝らしているのかを実感しながら、自分の体力もチョコレートでケアしてみてはいかがでしょうか?

高級ショコラティエ一覧
店名国名創業電話
ショコラティエ・エリカ日本1982年3473-1656
レダラッハスイス1991年3409-116
ラ・メゾンデュ・ショコラフランス1999年3499-2168
テオブロマフランス1999年5790-2181
アシュバッハスイス2001年3473-4363
ピエール・マルコリーニベルギー2001年5537-0015
デカダンス・ドュ・ショコラ日本2002年5489-0170
ジャン=ポール・エヴァンフランス2002年5413-3676
ドゥ・バイヨルベルギー2002年5220-7960
ショコラティエ・エリカ
白金プラチナ通りの『ショコラティエ・エリカ』(TEL:3473-1656)は、東京で一番古いショコラティエ。明治・森永・グリコに次ぐ日本第4のチョコレート原料メーカー『大東カカオ』の創始者の息子さんがオーナー。店内でお茶もできますが、8月はまるまるお休みです。

テンパリング
チョコレートを作る上で欠かせないテンパリング。プロのショコラティエは、温度計で計らなくても。生地を伸ばしたときの手の感触や光の照り返しで、温度がわかってしまうそうです。

ジャン=ポール・エヴァン
新宿伊勢丹B1の『ジャン=ポール・エヴァン』は、ジョエル・ロブションの元で働いていたジャン=ポール・エヴァンの海外初出店。香りを保つため、店内は18度に保たれています。この温度管理のため、デパ地下では例のなかった入り口にドアを設けた構えを認めさせたとか。

ピエール・マルコリーニ
『ピエール・マルコリーニ』(TEL:5537-0015)は銀座西5番街の路面店。1Fが売り場、2・3Fがカフェ。売られているチョコレートはすべてベルギーからの空輸。内装は重厚な焦げ茶色で、2Fのバーカウンターではチョコレートと一緒にワインやシャンパンも。すぐ隣にはアイスクリームの店も併設しています。

デカダンス・ドュ・ショコラ
グローバル・ダイニングが代官山の住宅街の中に出したショコラティエ『デカダンス・ドュ・ショコラ』(TEL:5489-0170)。他のショコラティエに比べて厨房が圧倒的に広いのは、ボエムやゼストで出すスイーツもここで作っているから。

更新日2007年8月12日
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