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ホイチョイプロダクションズの東京コンシェルジュ 当代随一の和食店、吉兆24店の中で、コスト・パフォーマンスNo.1は実は歌舞伎座店
小平一雅 和食界を代表する料亭を3軒挙げろといわれて、『吉兆』の名をはずす食通はまずいないでしょう。関西と関東に24店ほど展開していますが、その中でも隠し球といってもいい店が歌舞伎座の2階にある歌舞伎座店。
すぐ近くの銀座8丁目にある東京本店の料理長が店で作ったものを運んでいるので、味はまったく同じ。それでいて松花堂弁当は6300円と、抜群のコストパフォーマンスとなっています。
ところが、正式な開始時期は決まっていないものの、この2007年から歌舞伎座自体の建て替え工事が始まるとか。工事が始まってしまうと、この歌舞伎座店がどうなるかわかりません。
在りし日の姿をとどめている今、足を運ばれてはいかがでしょう?

食界を代表する『吉兆』、本店は大阪ですが、歌舞伎座店に料理を届けている東京・銀座八丁目の東京本店も有名で、ここで食事をすることは東京マダムの人生の究極目標。使われている皿や掛け軸が重要文化財級。味や器が一流なら、お値段も超一流で、夜のコースがお酒抜きで一人7万5000円。紹介者がいなければ店には入れません(ただしダイナースのメンバーなら、ダイナースを通じて予約可能です)。

業は1930年。神戸の料理店のひとり息子だった湯木貞一が、大阪の新町で間口2メートルほどの小さな割烹料理店を開いたのが最初。その後、店は高麗橋に移転。高麗橋には今も『本吉兆』と言われる本店があります。  湯木貞一は和食界の大功労者ですが、歌舞伎通としても知られ、料理の盛りつけに、『土蜘』等に使われる四の木というカゴや、『菊畑』の装置に出てくる市松模様の蓋など、歌舞伎と縁の深いアイディアを数多くとり入れました。それだけに贔屓筋には歌舞伎役者も多く、吉兆のお弁当は、役者が襲名披露のときに先輩に届けるご挨拶の定番にもなっています。

木貞一は惜しくも1997年に他界しましたが、今は五人の子供が暖簾を継ぎ、さらに発展。ホテル西洋銀座、伊勢丹などにも進出。全国に24店舗を展開しています。
 これら店舗の中でも実は一番コスト・パフォーマンスに優れるのが、歌舞伎座内の吉兆。歌舞伎座からほど近い東京本店の料理長が店で作ったものを運んでいるのですから、味は東京本店と同じ。それで6300円ですから、これは幕間の30分の休憩とはいえ、賞味しない手はありません。

在の歌舞伎座は1950年竣工。鉄筋コンクリート製とはいえ、築50年以上の旧い建物で、2002年には有形文化財として登録されているくらいです。
 実は東京では一年中歌舞伎を見ることができる舞台が2つあります。1つは国立劇場。そしてもう1つがこの歌舞伎座です。歌舞伎を見るならどちらがよいかといえば、オススメはやはり歌舞伎座でしょう。国立劇場は、花道の向こうが壁で、空間が冷えた感じ。それに対し歌舞伎座は、花道の向こうが桟敷 (劇場側面のマスで仕切られた2人席)で、役者の背景が人の顔となるので、温かみがあります。
 ちなみに、歌舞伎座の座敷席は、1階に20マス。2階に16マスの計36マス。椅子は掘りゴタツ式で、前にテーブルがあり、酒を飲みながらの観劇が可能。1階の桟敷は、花道を役者が出入りするときライトが当たりまくるので、不倫のカレと行くときは要注意ですが、逆に和服でおめかしした「私を見て」状態の時は、最適。
 雑誌によっては、初心者に低料金で一幕だけ見物できる4階の幕見席を勧める向きもありますが、4階は舞台から遠過ぎて、初心者には芝居の全貌がわかりません。桟敷とは言わないまでも、1階の一等席(1万4000円)でご覧になることをお勧めします。

舞伎座の建て替え計画が発表されたのは2005年の11月。2年ほどの準備期間の後、工事に入るとのことですので、計画通りであれば、この2007年から建て替えが開始されることになります。工事開始の期日については4月時点ではまだ発表されていませんが、いつ始まってもいいように、今のうちに訪れてみてはいかがでしょうか。5月は團十郎が武蔵坊弁慶を演じる十八番『勧進帳』も昼の部にあったりしますので、良い機会かと。

歌舞伎座見取り図 
吉兆入り口
『吉兆・歌舞伎座店』(TEL:03-3542-2450)は、歌舞伎座内2階、西側の奥。先代、湯木貞一が松竹の会長と親しかった縁で、歌舞伎座内に1997年から開店(京都南座には1991年から)。予約は、当日なら歌舞伎座内1階東側の吉兆専用予約カウンターで。前日までな電話(TEL:03-3541-8164)で。4時間余りの公演で最も長い休憩時間(30分程度)が食事タイム。テーブルには、予約者名の札が立てられています。メニューは月替わりの松花堂弁当のみ。注文すれば、座敷席へのお届けもしてくれます

松花堂弁当
歌舞伎座内の吉兆・松花堂弁当は、税込み6300円。舞台に鰹売りの登場する『髪結い新三』がかかると、鰹のお造りが出たりと、演目にちなんだ粋な遊びもしばしば。役者も楽屋に届けさせて食べています。

芝居茶屋
歌舞伎座2階ロビーに面した『芝居茶屋』は、歌舞伎座に行ったら必ず食べたい『くずきり』が名物の甘味処。1000円程度の折り詰め弁当も頂けます。1階桟敷席にくずきりのお届けもしてくれます。

花道
花道は、役者の入退場に使う歌舞伎の名物。歌舞伎座では、花道の向こうに、2人1マスに横並びに座る座敷席(1人1万6000円)が。おしぼりやポットのお茶のサービスもあるお大尽気分のシートです。

更新日2007年4月15日
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