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833年、大相撲興行が今の両国二丁目の回向院(えこういん)の境内に定着して以来、両国は、江戸庶民の間で相撲の町として親しまれてきました(終戦後の40年間、大相撲は蔵前に移っていましたが、1985年に新国技館が建設され、再び両国に戻りました)。
この界隈には相撲部屋も数多く残っており、今も54ある相撲部屋のうち、出羽海・時津風・立浪・二所ノ関等の名門を筆頭に、16部屋が両国周辺に集中しています。
相撲を廃業した力士がちゃんこ鍋を始めるメッカも、当然両国。両国界隈のちゃんこ屋の中には、旧・宮城野部屋跡の吉葉、旧・伊勢ヶ浜部屋跡の照国、旧・友網部屋跡の巴潟などのように、昔の相撲部屋を改装した店もあり、独特の風情をたたえています。
と
ころで、ちゃんこ鍋とは、相撲部屋で力士が食べる日常食。部屋によってミソ味とかチゲ風の鍋を作るところもありますが、基本は鶏がらを3時間余り煮込んで出したダシに醤油・味醂・塩・砂糖を加えて味付けしたスープで、ごぼう・ねぎ・えのき・油あげ・鶏の切り身等を煮たソップ炊き(ソップとはスープの訛り)。
このソップ炊き、豚肉や牛肉を使わず、ニ本足で立つ鶏肉だけを使うのは、土俵に手をつかないように、という縁起担ぎから。スープ自体にしっかり味がついているため、水炊きなどのように、タレにつける必要はありません。
お
相撲さんの料理と聞くと、何だか大ざっぱな味のようなイメージがありますが、実際はその逆。ちゃんこスープは、東京の鍋類の中でも指折りに繊細でおいしいスープです。若手力士が着流しでぞろぞろ歩く相撲の町を散歩がてら、ぜひ一度両国のちゃんこ鍋に足をお運びください。
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国技館の北側に位置する『吉葉』(墨田区横網2-14-5 TEL 03-3623-4480)は、旧・宮城野部屋をそのままちゃんこ部屋に改装した店で、店内に土俵があるちゃんこ屋サンはここだけ。鍋の味つけの基本は昔ながらの醤油ベースのソップ炊き。値段も手頃です。両国界隈にはこの他にも、国技館の南側に、川崎(TEL 03-3631-2529昭和12年開業のここが最初のちゃんこ鍋屋だそうです)、大内(TEL 03-3631-8747)、巴潟(TEL 03-3632-5600)、照国(TEL 03-3631-1356)といった老舗がゾロゾロ。どの店も、繊細なスープのソップ炊きをだしています。
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