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ホイチョイプロダクションズの東京コンシェルジュ 家具界の黒船・イケアの日本再上陸は、東京ディズニーランド以来の衝撃!
 据え付け不要で、客が店で買ったらすぐに家に持ち帰って使える小型家具や雑貨をホーム・ファッション、これに据え付けが必要な大型家具を加えたものをホーム・ファニシングと言いますが、2006年4月24日、船橋のスキードーム、ザウス跡の広大な敷地に、スウェーデン発祥のホーム・ファニシングのメガストア、『イケア』がオープンしました。
小平一雅  初日は、平日にもかかわらず3万5千人が押し寄せ、インフォシークが行った『GWおでかけスポット調査』によれば、イケア船橋は、東京ディズニーランド、モレラ岐阜に次ぐ全国第3位。最近船橋店の客足は少し落ち着いているようですが、代わりに2006年9月15日にオープンした港北店が、同じ状況になっています。
 今回は、日本のホーム・ファニシングを変えたイケアのお話です。

底したセルフサービス化によって実現した驚異的低価格と、家具界の常識を打ち破る斬新な生活提案型プレゼンテーションで、進出先の国々でインテリア革命を起こしているイケアですが、スタートは1943年、創業者のイングヴァル・カンプラード(1926〜)が弱冠17才のときに興した、椅子や小さなテーブルを扱う通販の会社でした。場所は、ストックホルムの南、車で5〜6時間のところにある、父親が森の番人を務めていたという静かな森の町、エルムフルト。カンプラードは創業時から、家具を組み立て式にして部品を共有化することで価格を下げ、一般家庭でも質の高い家具を買えるようにする、という高い理想を持っていたと言います。

ンプラードは、27歳で自前の販売店と家具工場を持ちますが、当初は馴れない小売りで、倉庫からの商品の出庫やレジ打ちに手間どり、レジ前で客を待たせてしまうことがしばしば。あるときイラついた気の短い客が「倉庫がそこにあるなら、自分で取り出して持って行くよ」と言って、商品を探して持って帰ったのを見て、あるアイディアを得ます。

日、イケアストアでは、客は、店の入り口で専用の鉛筆とチェック用紙を手にしたら、気に入った商品のタグに書かれた2組の数字をメモって回り、店内を一巡りした最後にある巨大倉庫(ウエアハウス)で、メモった数字(実は倉庫の番地)を見ながら、自分で商品(すべて部品にバラされ、平らに梱包されています)を探して取り出し、レジまで持って行き、勘定を済ませ、小物は自分で梱包。あとは自分の車に積んで持って帰ってもよし、店内のカウンターで宅配を頼んでもよし−−という、世界共通のフォーマットで営業されていますが、これは、カンプラードが若い頃に、客の行動を見て得たアイディアをそのまま具現化したもの。
 セルフサービス化をこれだけ徹底することで、従業員の人件費を大幅にカットし、びっくりするほどの低価格(たとえば2人掛けソファー9900円とか、スタンド680円とか)を実現しています。

らに、本格的なスウェーデン料理を並べたカフェテリア方式の大きなイケアレストランがある点も世界共通。カンプラードは初めて店を持った時から「お腹がすいてたら、誰も家具なんて買いやしない」と言い、コーヒーとサンドイッチで客をもてなしたそうですが、その精神が今も活かされているわけです。

のほかにも、店内を渦巻き型の一方通行にして、客が全部の商品を目にするようにしたり、価格破壊商品を籠に入れて店内に点在させたり、無料で子供を預かる託児センターやスウェーデン食材のマーケットを設けたりと、日本の家具業界がこれまで発想もしなかったサービスを実現。ディズニーランド登場以来の衝撃と言っても決して過言ではありません。

こ数年、イケアは全世界で毎年20店ずつ店舗を増やしており、06年12月現在、240店を展開。売上げも毎年15%前後の成長をつづけ、06年は173億ユーロ(約2兆6千億円)。創業者のカンプラードは2004年4月に、個人資産でビル・ゲイツを抜いて世界一になったとか。

は1974年から一時期、イケアは日本で輸入代理店を介して売られたことがあるのですが、当時の日本では今のようなショップ形態をとることができず、高級北欧家具として売られたため、高級なのに組み立て式はどうよ、ということでなかなか売れず、86年に撤退を余儀なくされています。
 今回は、その失敗の轍を踏まぬよう、日本市場を徹底的に調査し、四畳半サイズに合わせたモデルルームを用意した上で、欧米の方式と価格をそのまま導入しています。

橋、港北につづき、イケアは08年中に、神戸のポートアイランド、大阪の鶴浜、埼玉の新三郷の3ヵ所にも出店の予定。世界を席巻したイケアの手法が日本の業界をどれだけ変えられるのか、しばらくはホーム・ファニシング界から目が離せません。

表
専用バッグとえんぴつ
客は入り口脇に用意された専用バッグ・鉛筆・チェック用紙・メジャーを手に取って、説明ボードかビデオを見て買い方を覚え、まず2階の家具のゾーンに上がります。

家具コーディネイト
家具は、部屋ごとにコーディネイトして展示してありますが、部屋ごとまとめて家具を買う場合でも、客はタグの番号を一つ一つメモらなければなりません。

価格破壊的なカップ
2階が家具、1階が雑貨という構成は世界共通。雑貨は番号を控えなくても、現物で買えます。目玉となる超安売り商品は店の随所に山積みにされています。

倉庫
客が商品を自分で探す高さ11mの巨大倉庫。システムキッチンだけは、有料の事前予約制で店員が付き添ってくれ、購入までの面倒を見てくれます。

レジ
順路の最後に設けられたレジ。ここで勘定をして、小物類は梱包台で自分で包みます。女一人では運ぶのが大変なため、足軽クンを同伴した女性客が多いようです。

託児センター
入り口脇にある、身長100〜135cmの子供専用の無料託児センター『まほうの森(smaland)』。預かるのは90分まで。親には、連絡用のポケベルが渡されます。

イケアレストラン
店内に設けられた2500・、750席の完全セルフサービスの超大型カフェテリア『イケアレストラン』は、リンゴンベリー・ジャムをつけて食べるミートボールや野菜ソテーのビッティパンナ、スモーク・サーモン等々、本格的なスウェーデン料理を格安料金で提供する、上品でオシャレな店。店内の椅子やテーブルはもちろんイケア製。

更新日2007年1月21日
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