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ホイチョイプロダクションズの東京コンシェルジュ 『10(ディエチ)コルソコモ』は、セレクトショップ界の『ジョエル・ロブション』になりうるか?
六本木ヒルズには『エストネーション』、コレド日本橋には『ユナイテッド・アローズ』、表参道ヒルズには『バイズ』、そして07年春オープン予定の東京ミッドタウンの中には『リステア』と、東京の新しい大型商業施設には、セレクトショップがつきもの。
セレクトショップとは、自店のコンセプトに合わせたブランド横断的品揃えで、独自のコーディネイトを提案する、いわば店全体がスタイリスト的な役割を果たしている店。
小平一雅 但し「セレクトショップ」という言葉は日本でしか通用しない和製英語。海外では、「複数のブランドを置いている店」という意味で、「マルチ・ブランド・ショップ」と呼ばれているようで。
今回は、日本に於けるセレクトショップの昔と今のお話です。

座6丁目の並木通り沿いに、今日のセレクトショップの前身とも言える高級インポートショップ、サンモトヤマがオープンしたのは1955年のこと。9年後の1964年には、東京プリンスホテル地下に西武PISAが、1975年には銀座7丁目に資生堂経営のザ・ギンザがオープン。
 海外の高級ブランドがまだ日本に専門店を出していなかった1980年代までの東京では、ヨーロッパの有名どころのブランドを買えたのは、こうした高級インポートショップだけ。最近まで、日本に大型専門店を持たなかったクロエドルチェ&ガッバーナといったブランドはセレクトショップでしか手に入りませんでしたが、80年代以前は、全部のブランドがそういう状態だったと言えます。

がて海外の有力ブランドが次々に日本に専門店を設け、旧来型のセレクトショップが陳腐化すると、OL向けのエポカステラ・マッカトニーを扱っていたのはここだけでした)、モード志向のサードカルチャーSEX and the CITYで人気の出たマノロ・ブラニクの靴はここが輸入代理店)、NYの尖ったキャリア系志向のインターミックス、バーニーズ・ニューヨークにいた高橋みどりをマーケティング担当マネージャーに据えたエストネーション等々、アパレル系の大資本をバックにつけながらも、よりターゲットを絞った、先鋭的な品揃えを実現した高級セレクトショップも次々に登場します。

でも、イタリアの淀川美代子とでも言うべきフランカ・ソッツァーニ伊ヴォーグ編集長の妹がミラノでやっている超人気セレクトショップを、2002年、コム・デ・ギャルソンが青山に招いた『10(ディエチ)コルソコモ』は、業界の注目のマト。言ってみれば、ここはセレクトショップ界に於けるジョエル・ロブション。もしここが成功すれば、ジョエル・ロブションの成功に倣ってアラン・デュカスやピエール・ガニエールが次々に日本に上陸したのと同じように、パリのコレットとか、香港のジョイスとかいった海外の日本未進出の有力セレクトショップが次々に日本に上陸してくるはず(でもまだ来てないってことは、イマイチなんですかね?)

方、こうしたファッション性の高い高級セレクトショップとは別に、1975年、上野のアメ横にあったアメリカ雑貨、三浦商店が、渋谷の道玄坂の裏にアメリカン・カジュアルのインポートショップミウラ&サンズをオープンさせ、この店が雑誌ポパイに頻繁に取り上げられたことで人気に火がつき、2年つづけて年商24億円を達成すると、翌76年には新光紙器という段ボール会社を経営していた設楽悦三ビームスを、77年にはミウラ&サンズにいた中村裕シップスを立ち上げ、若者向けセレクトショップという新ジャンルが東京に確立されます。カジュアル志向で値段も安いこれらの店は、それまでの高級インポートショップの敷居を思い切り下げ、セレクトショップを身近なものにする役割を果たします。(中村裕は05年にシップスを退社し、レナウン出資の下、六ヒル・渋谷・京都に『Ne』を出店するも、06年3月、レナウンの資金ショートであえなく閉店するという、業界では前代未聞の事件が起こっています)


らに、80年代に入ると、ビームスやシップスに商品を卸していたトゥモローランドベイクルーズといったメーカーが独自にセレクトショップを展開、1990年には、ビームスの成功の立役者の重松理が、幹部を引き連れて独立、ユナイテッド・アローズを設立し、いずれも大成功(これら5社を、業界では『5大セレクトショップ』と呼んでいます)。

れらのカジュアル店は、90年代後半、利益率の高いオリジナル商品を次々に開発して、商品構成に占めるオリジナル比率を高め、拡大路線を走り始めますが、逆にそのオリジナル志向が災いして、1998年秋から始まった、ベーシックなオリジナル商品を格安で提供するユニクロの大ブームに押され、軒並み売上げをダウンさせてしまいます。
 が、02年以降、商品力の強化と景気回復とによって、顧客の嗜好が再び変わり、それを上手くつかんで、5大セレクトショップは売上げ再上昇。ことにユナイテッド・アローズは、02年以降、駅ビル等にも進出する積極経営で、業界一位を独走しています。
 高級志向か、あるいはカジュアル志向かーー日本のセレクトショップは、まるで格差社会の進行に合わせるように、形態を分化させながら、独自の発展を遂げつつあるようです。

 
10コルソコモ
2002年、青山プラダ裏にユニマットが作った、店舗と共同住宅を併用した実験的施設『ユニマット・ブルーサンクポイント』のB1〜2Fを占める『10コルソコモ』(港区南青山5-3 tel 03-5774-7800)は、オーナーのカルラ・ソッツァーニとコムデギャルソンの川久保玲の2人がセレクトした商品が並ぶ、ミラノ発のセレクトショップ。カジュアルな普段着からモードっぽい服まで幅広い品揃えですが、主力はモードです。

リステア
銀座プランタン裏の『リステア』(中央区銀座4-2-2 tel 03-5159-0595)は、高級感溢れる黒い内装のセレクトショップ。主なブランドはドルチェ&ガッバーナ、アレキサンダー・マックイーン、クロエ等。かなりモード寄りの品揃え。店内にはDJブースも。

サードカルチャー
白金に近い恵比寿3丁目交差点裏の『サードカルチャー』(渋谷区恵比寿2-28-5 tel 03-5448-9138)はVIPルームを備えた最もハイエンドなセレクトショップの老舗。04年には帝国ホテルプラザにアクセサリーや靴が主力の2号店をオープン。

ビームス・タイム
渋谷区神南は、3店あるビームスを筆頭に、5大セレクトショップのうち4店までが集中した日本一のセレクトショップゾーン。イラストは06年3月18日に大幅リニューアルされ、女性専門の品揃えになた『ビームス・タイム』(tel 03-3780-5501)

 
更新日2006年5月14日
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