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 日本は、直径15メートル以上のプラネタリウムが100以上もある、世界一のプラネタリウム大国。ところが、少子化や不況の影響で、プラネタリウムの入場者は過去10年間で15%も減っていると言います。

小平一雅  ことに目立つのが、大型館の観客の減少で、煽りを受け、44年間つづいた渋谷の五島プラネタリウムが、昨年閉鎖されてしまいました。
 が、その一方で、大人たちの間では、癒しの場所として、また、改めて価値が見直されているとも言われます。
 秋から冬にかけては、1年で一番星がよく見える季節。スキーやスノボで山に出かけられる方も多いと存じますが、星座の形や場所を予習するために、まずはプラネタリウムへどうぞ。
年一番、流れ星の出現数が多かった8月13日の「ペルセウス流星群」は、残念ながら曇り空でした。次に見られるのは12月14日の「ふたご座流星群」。そして、最も派手な流星が見られるのは、4年後の2006年4月の「こと座流星群」だとか。  プラネタリウムに頻繁に通っていれば、こういう情報もバッチリ。貴女も、今年はマメにプラネタリウムに足を運んでみてはいかがでしょうか。

ンズで有名なドイツのカール・ツァイス社がプラネタリウムを開発したのは、今から70年前。その装置は日本にもすぐに輸入され、東京日日新聞(今の毎日新聞)が有楽町にプラネタリウムを建設。戦前、日本の科学少年のメッカとして親しまれたこの施設は、第二次大戦の戦災で焼失してしまいますが、1957年、東急グループが渋谷の東急文化会館最上階に五島プラネタリウムを再建。やがて、80年代後半のバブル期に入ると、全国の地方自治体は、知的イメージの高いプラネタリウムを好んで文化事業に取り入れ、日本全国に200以上、東京だけで20以上も、誕生します。

東京のプラネタリウムで、商売として何とか成り立ったのは、駅から近い、五島プラネタリウム、池袋サンシャイン・プラネタリウム、中野ZEROプラネタリウム、多摩ベネッセ・スタードームの4つだけ。いずれも民間の施設。地方自治体が市民ホール等の公共施設の中に作った他のプラネタリウムは、ただでさえ交通の便が悪い上、最近の不景気で客足が減りつづけ、自治体の援助で何とか生きながらえているものの、番組数の大幅減を余儀なくされるなど、厳しい状況がつづいてきました。それが数年前の、映画『ディープ・インパクト』や『アルマゲドン』のヒットのおかげで、突然、客足が戻り始めたのだそうです。

ころで、プラネタリウムと聞いて我々がまず思い浮かべるのは、ドームの真ん中に投影機を置き、座席をその回りに同心円状に360度並べた、いわゆる『同心円型』。このテのプラネタリウムは、頭上全体に星空をリアルに再現することができ、学習投影には向くのですが、座席によっては見にくい場所ができてしまうのと、星空投影以外の番組(全天周映画や講演など)には向かないという欠点があります。
 そこで、バブル期に作られた新しいプラネタリウムは、多目的利用を考慮に入れ、座席はすべて同じ方向に向け、扇型に並べてあります。さらに最近は、座席を階段状にして傾斜をつけた傾斜型も登場。こうした最新の傾斜型のプラネタリウムは投影装置も最新式で、パソコンと連動しており、解説員がいなくても、フルオートでプログラムを上映することができます。設備そのものが新しいので、しばらくプラネタリウムとはごぶさたとおっしゃる方は、まずこの型のプラネタリウムに足を運ばれることをお勧めします。

在、プラネタリウムで毎日投影されている通常番組は、どこも約50分。夕日が沈み、空が暗くなるところから始まり、前半20分は、今夜見える星座について解説員がナマで解説(各プラネタリウムには学芸員と呼ばれる専門家が必ずおり、生の解説ができるようになっています)、後半30分間は、季節ごとに内容が変わるフルオートのプログラム、そして朝日が昇って星が消え「朝です。お別れの時間です」というセリフで終わるというスタイルも、全館共通です。
 プラネタリウムのナマ解説は、暗い中で、いろいろな装置を操作しながらしゃべらなければならないので、解説者は50分間分の原稿をすべて暗記しており、それはそれで凄いパフォーマンスと言えます。

解説にせよオートにせよ、今のプラネタリウムで見られる通常番組のターゲットは、基本的には天文少年。あまり星に関心のない貴女が、ロマンチックな星座の話を期待して行かれると、「火星の大接近の話」とか、「暗黒星雲の話」とかを聞かされ、戸惑うことになりますので、ご注意を。

京近郊で、最も設備が充実しているのは、多摩センターの『ベネッセ・スタードーム』です。ベネッセ・コーポレーション東京ビルの21階にある、星空に一番近いプラネタリウムという触れ込みの、この施設、今年の7月から、投影機とビデオプロジェクターが一体となった、Naturarium Tという新しい全天映写システムを導入し、全天で雲や星の動きを再現。最新のプラネタリウムを知るには、まず多摩センターへどうぞ。

『葛飾区・郷土と天文の博物館』は、最新式傾斜型プラネタリウムの代表。同じフロアには、天文に関する展示室があり、かなり充実ぶり。また、屋上の天体観測室では、天体観測もさせてくれます(要予約)。

傾斜型プラネタリウムは、全員が同じ方向を見るため、映画やスライド等の上映も可能。実際、かなりのところが、映画をプログラムに取り入れています。

星占いの12星座は、地球が太陽の回りを回るとき、ちょうど太陽の向こう側に隠れる星座のこと。地動説の時代にこの体系を考えたヒトは、偉いですね。



代表的な冬の星座の図。おうし座は星占いでは6月生まれの人の星座ですが、
6月は太陽の向こう側にあるため、昼しか昇らず、夜空に昇るのは今頃です。


プラネタリウム名 場所 電話番号 客席数と形状 ドーム径 開業年 料金 1回の投影時間 解説の方法
 五島プラネタリウム 渋谷 3407・7409 445席 同心円 20.0m 1957年 900円 60分
サンシャイン・プラネタリウム 池袋 3989・3466 290席 扇型 17.0m 1978年 796円 50分 オート (平日最終回のみ生)
ベネッセ スタードーム 多摩市 落合 0423・ 56・0814 120席 扇型 14.0m 1994年 700円 60分 生&オート
中野ZEROプラネタリウム 中野 5340・5045 180席 扇型 15.0m 1972年 100円 45分 生&オート
府中市 郷土の森・博物館 府中市 0423・68・7921 300席 扇型  23.0m 1987年 500円 60分 生&オート
葛飾区郷土と天文の博物館 葛飾区 3838・1101 181席 傾斜型 18.0m 1991年 400円 60分 生&オート
板橋区立教育科学館 板橋 常磐台 3559・6561 210席 扇形 18.0m 1988年 500円 70分 オート
多摩六都科学館 田無市 0424・69・6100 254席 傾斜型 27.5m 1994年 500円 50分 生&オート
北とぴあ科学館  北区 王子 5390・1224 150席 18.0m 1990年 500円 50分 オート
世田谷区立教育センター プラネタリウム 世田谷区弦巻  3429・0811 180席 扇形 16.0m 1988年 200円 60分 生&オート
横浜こども科学館宇宙劇場 横浜市磯子区 045・832・1166 300席 傾斜型 23.0m 1984年 500円 45分 オート
更新日2002年9月1日
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