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 沖縄は、つい130年前まで、名目上は中国の領有地でしたが実質的には、琉球王朝という独自の君主をいただく独立国でした。明治時代になると、日本が沖縄の領有権を中国に認めさせ、沖縄を一地方県としますが、太平洋戦争では日米の最大の激戦地となり、日本が敗れると、今度はアメリカに占領され、27年間、通貨はドル、自動車は右側通行という時代がつづきます。

小平一雅  今も、在日米軍の50%は沖縄に駐留しています。悲しい歴史ですが、今の沖縄は、異なる国の文化がミックスされたとてつもなく魅力的な島であるのも、また事実。今回はミックス・カルチャーの島、沖縄の魅力を、東京に伝える店をご紹介いたします。
2 000年の沖縄サミット、首里城の守礼門を図案化した新2千円札、そして2001年のNHKの朝ドラ『ちゅらさん』――ここ数年、日本は国を挙げての沖縄ブーム。おかげで、東京でも沖縄料理の店が目立って増えているようです。
東京の沖縄料理店は二つに分類されます。一つは、上京した沖縄県人相手の店。もう一つは、沖縄ファンの内地人相手の店。
前者はお客の90%が沖縄県人で、独りで座ってると隣のヒトが沖縄方言で話しかけて来る感じ。このテの店は、なぜか新宿および中央線沿線に集中しています。常連になれば、実はこっちの方が楽しいという沖縄通も多いのですが、貴方にはちょっと敷居が高いかも。
お勧めはやはり後者で、このテの店は、これまで銀座に多かったのですが、最近はなぜか下北沢に急増。おそらく、下北沢のザワついた雰囲気が、日本・東南アジア・アメリカの文化がゴッタ煮になった猥雑で楽しい沖縄の雰囲気と、よく似ているからでしょう。
そうした猥雑さを最も的確に体現しているのが、一つの建物に同経営の三つの沖縄料理店が同居する阿川ビル。1Fは現地でも有名な沖縄ソバの丸安、2Fは沖縄料理のちゃんぷる〜、3Fは泡盛バーのAサインバーことに3Fのバーは、客層も大人が多く、貴方も十分に馴染めます。

ころで、沖縄では、会社員が勤め帰りに外で飲む場合も、夕食は必ず一旦家に帰って食べ、9時過ぎから再び出かけるのが一般的。そのせいか、沖縄料理は、凝った感じのものより、家庭的な惣菜料理が主体。
 でも、だからってナメちゃいけません。沖縄は世界有数の長寿島。昔から中国と貿易していたため、漢方の医食同源の考え方が古くから根づいており、たとえば、沖縄料理の代表、ゴーヤチャンプルーの主材料である苦瓜(ゴーヤ)は、ビタミンCの含有量が頭抜けて高い上、熱しても破壊されないため、ビタミンC補給に最適だったり、あるいは、昆布の消費量が沖縄は北海道を抜いて日本一だったり、一見、コッテリしてそうな料理でも、食べてみるとアッサリ味で、身体にいいものが多いんです。

く使われる食材は、豚(頭から爪まで余さず使い切ります)・豆腐(一丁が1kgあり、それ自体に味がついた独特な豆腐です)・昆布・苦瓜(ゴーヤ)・へちま・椎茸・野草等々。海に囲まれているわりには山の野菜が主体。それというのも、たとえば東京で苦瓜(ゴーヤ)を育てても、光合成の力の違いであの苦みが出ず、おいしくならないのだそうで、沖縄はその豊かな太陽の恵みのおかげで、野菜が特別な旨味を持っているからです。

地柄、もちろん魚も豊富で、グルクン、イラブチャー、アカジンといった白身魚は、刺身でよく食べられていますが、なにせ南国ですから、表面が鮮やかな青・赤・黄色をしており、内地の人間にとっては、まるで熱帯魚を食べているようで抵抗あるかも。

れよりもずっととっつき易いのが沖縄そば。中華麺と同じ製法で作る太めの麺に、豚の角煮(ラフテー)やかまぼこをのせ、かつおと豚でだしをとったスープで食べるのが、沖縄そば。角煮(ラフテー)の代わりに豚のスペアリブ(ソーキ)をのせたのがソーキそば。沖縄では、そば屋と言えば、沖縄そば店を指し、街にズラリと専門店が並んでいます。

う一つ、沖縄を語る上で欠かせないのが、米焼酎の一種、泡盛です。泡盛は、血栓を洗い流す作用が強く、おかげで沖縄には脳血栓が少ないと言われるほど。料理にもよく使われ、たとえばラフティーは、豚のバラ肉をこれでじっくり煮たもの(だから、泡盛のつまみに抜群に合います)。
泡盛は、できて1年以内のものを新酒、かめで3年以上寝かしたものを古酒(クースー)と言い、古酒(クースー)になるほど、アルコールのトゲトゲがとれてまろやか味になります。
生産量は年間2万klで、焼酎のいいちこ1ブランドのわずか3分の1。全生産量の93%が島内で消費されており、東京での本格的ブームはまだこれから。
飲み方はロックか水割が一般的ですが、女性には、かぼすに似た沖縄独特の柑橘類シークワーサーのジュースで割った、シークワーサー割りがお勧め。このジュースは、沖縄なら極めてポピュラーな飲み物で、ジュース自体、今後東京で流行るに違いありません。

京の沖縄料理店は、JALの沖縄キャンペーンのCMが始まって、人々が去年行った沖縄を思い出す6月から混み始め、行く夏を惜しむ9月までが最盛期。賑わいのある夏の間に、貴方もぜひ一度お運びください。


『Aサインバー』(世田谷区代沢 TEL:3413-6489)は、那覇の有名な沖縄そばの店『丸安そば』と同じ、下北沢・阿川ビルの3Fに、97年にオープンしたバー。Aサインバーとは、沖縄の米軍認可の米兵向けバーのこと。オーナーが、沖縄までデザイナーを連れて行って、本物のAサインバーを再現させたそうで、いかにもアメリカっぽいジュークボックスと泡盛のかめのミックス・カルチャーがお見事。本多劇場近くに姉妹店もあります。

『丸安そば』の1階上の『ちゃんぷる〜』はは本格的沖縄料理の店。経営者は、那覇の丸安そばのオーナーの息子さん。客層9割は東京人で、貴方も気軽に入れる雰囲気です。

『シーサーズ』(渋谷区南平台13−1サトウビルB1 TEL:3462−0371)は、月2回沖縄音楽のライブのある賑やかな店。壁には芸能人のサインがいっぱい。下北沢に支店あり。

『リトル沖縄』(中央区銀座8−7−10 TEL:3572−2930)は、博品館のすぐ裏にある、東京では珍しい、グルクン、アカジン等の熱帯魚のような沖縄の魚を食べさせる店。

下北沢の沖縄料理店
店名 所在地/電話番号 営業時間/定休日 備考
ちゃんぷる〜 代沢5−32−7 3413・6489 〜24:30 月休 業界人多し
丸安そば 代沢5−32−7 3413・6489 〜23:00 (日・祝〜21:00) 月休 安い!
Aサインバー 代沢5−32−7 3413・6489 〜翌3:00 月休 8月にもう1店
シーサーズ 下北沢店 北沢2−9−2 5478・1140 〜翌5:00 無休 渋谷が本店
うない 代沢5−6−14 3422・4307 〜22:30 日・祝休 入りやすく清潔感あり
ネバーネバーランド 北沢3−20−1 3465・0737 〜翌2:00 無休 元々はバー
かよい舟 北沢1−45−15 3469・2647 19:00〜翌2:00 日休 かなりコア
aka CHAMPLE-DINING 永田町2−14−3赤阪東急プラザB1F 5157・0909 11:30〜14:30 18:00〜翌2:00 日休 小じゃれた沖縄バー
更新日2002年7月21日
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