12月28日 やれ大掃除だ、やれお節料理だと、毎年恒例の大騒ぎが始まるこの日。まずは、年末の東京の気分を満喫するため、お節料理の材料を仕入れに築地の魚河岸に足を運ばれてはいかがでしょう。魚河岸は、場内市場と場外市場とに分かれていますが、この際ですからめったに行くことのない「場内」に足を踏み入れてみてください。お値段は市価の30〜40%オフ。海老屋さんや珍味屋さんなど、専門店も充実しており、モノの多さ・品質のよさは、アメ横の比ではありません。以前は「素人の来るところじゃねぇ」と無愛想だった場内のオジサンも、長引く不況で態度が一変。数年前から、個人客も笑顔で迎るようになっており、アナタも安心して買い物ができます。 河岸は普段は日曜は休みですが、暮れは例外。30日の日曜だけは通常営業で、朝からセリも行なわれます(ちなみに、年内最後のセリは29日。新年は5日からです)。 鮮魚以外の乾物やお惣菜類は、「場内」の北東に隣接した「場外」で揃えてください(下の地図をご参考にどうぞ)。こちらも、モノは相当に充実しています。 買った材料はすぐ冷凍庫へ。夜は、残った年賀状の最後の仕上げに充てられてはいかがでしょう。
12月29日 この日は年末最後の大掃除。年末の大掃除って、実は宗教的な儀式だって、知ってました? 日本古来の宗教「神道」では、毎年、年始めの朝には、その年の五穀豊穣をもたらす「歳神」という農業の神様が家を訪れると考えられており、門松・輪飾り・玄関飾り等の正月飾りは、歳神様を迷わず家に招き入れるための、いわば道案内の役割を果たすもの。そして餅をお供えして食べるのは、農業の神様に対するリスペクトの顕れ。 またこれとは別に、昔は、各家庭に神棚があり、神棚の中には、地元の神社(=氏神)の「お札」を1年を通し飾り、その上に「しめ飾り」を飾っていました。これらを、新しいものに交換するのも、お正月の大切な行事。 つまり、お正月は、新しい「歳神」様と「氏神」様を、同時に家に迎え入れるための、大切なお祭りなのです。そして、新しい神様をお迎えする際には、受入れ先を清めるのが、神道の慣わし。神社の境内を毎朝お神主さんが掃除しているのも、同じ理由です。 これで、年末大掃除の宗教上の意味が、おわかりいただけましたね。意味がわかったら、面倒くさがらずに、さあ、どうぞ。
12月30日 多くの神社は、古い「お札」や「しめ飾り」を燃やす「お焚き上げ」の行事を、この日から始めまう。30日は、地元の神社に行って、前の年の「お札」と「しめ飾り」を返し、新しいものを買う日に充ててください(初詣での時に買ってもいいのですが、年内に取り揃えるのが本式だそうです)。 また、神社では、右ページのイラストに示した「正月飾り」も売っているので、一緒に買って帰りましょう(各商店街に建つ筵がけの小屋でも売ってます)。 マンションにお住まいの方は、玄関の扉に「玄関飾り」、各部屋のドアノブに「輪飾り」を付ければ十分。お札は、右図のようなインスタント神棚にどうぞ。もうひとつ欲を言えば、靴箱の上に鏡餅があるとバッチリ。餅の下に敷く「ウラジロ」(=シダ)は、正月飾りと一緒に売っています。 なお、こういった飾り付けを31日にすると、「一夜飾り」といって、お年寄りからバカにされます。必ず30日じゅうに済ませましょう。
12月31日 大掃除や飾り付けは30日までに済ませ、この日は楽しいクッキングタイム! 31日は、お節料理を作る日です。早い話、楽チンな正月を過ごすために、3日分のお弁当を作ると思って下さい。お節料理の中でも、黒豆や栗きんとんといった手間のかかるものは、築地の場外でできあいのものを買っておくといいでしょう。場外にはたいていのアイテムが揃っていますし(地図参照)、デパートで有名店のお節をお重ごと買うより、はるかに安く、「気分」です。 但し、焼き物・お煮しめ・紅白なます等は、簡単ですから、ママからレシピを教わってご自分でチャレンジを(特に煮しめは、各家庭の味があるので、できあいはピンと来ない場合が多いようです)。 夜は、年越しソバを食べ、除夜の鐘を聞きます。百八つ鳴り終わったら、「恵方」にある神社に初詣。恵方とは、その年、福が来るとされている方角で、来年は「丙」(=南南東)がそれにあたります。暮れのうちから、自分の家からみて南南東にある神社をチェックし、お札もそこで買っておくこと。 重内容主な料理 一の重酒の肴or甘いもの田作り(=ごまめ。干した小魚を炒ってタレをからめたもの)・昆布巻・数の子・かまぼこ・子持ち昆布・伊達巻・黒豆・錦卵(黄身と白身に分け、裏返しして二層に合わせて甘い卵)・栗きんとん 二の重焼きものor口なおし鯛の塩焼き・海老の鬼殻焼き・鱈の西京焼き・花かぶ・はじかみ(紅色の酢づけしょうが)・酢れんこん 三の重煮もの煮しめ・いりどり(=筑前煮) 四の重酢のもの紅白なます・柚がま
門松冬でも緑をたたえる松は、生命力の象徴。門松以外にも、様々な飾りに利用されます。「正月飾り」が別名「松飾り」と言われるのはそのためです。
輪飾り最もシンプルな正月飾り。すべての飾りをこれで代用することも可(駅前の筵がけの小屋のほか、東急ハンズでも各種売ってます)。