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 バブル崩壊後、地方の温泉開発事業は完全に停滞。おかげで80年代には1千m掘ると1億円かかった掘削料金も、半分の5千万円に値崩れ。その一方で、94年に温泉法が改正され、水温25度以下でも成分が条件を満たしていれば温泉と認められるように。

小平一雅  そこで俄然やる気を出したのが、東京の温泉事業者。東京の温泉は地下1千メートルの深さにある上、せっかくそこまで掘っても、温度が低過ぎて温泉と認められない場合が多かったのですがが、リスクが半減したおかげで、気軽にチャレンジできるようになりました。
 結果、東京では、新しい温泉が続々開業。今回はそうした東京近郊の新しい温泉と、ニュータイプの銭湯「スーパー銭湯」をリポートいたします。
京の温泉好きたちの間で今一番の話題は、お台場のテレコムセンターの横にできる、延床面積9500・、20以上の露天風呂を持つ和風温泉テーマパーク『大江戸温泉物語』(あんなとこに温泉が出たんですね!)。450台の駐車場を完備。経営元は、東日本ハウス。当初の開業予定は2001年12月でしたが、計画が大幅に遅れ、現在の開業予定は、2002年秋。いずれにせよ完成すれば、日本最大規模の温泉パークになるそうで、お台場の新しい名所になることは間違いありません。

、今のところ都内で最新の温泉は、2000年暮れ、中央高速の調布インターから車で5分、まだ武蔵野の面影の残る住宅街の片隅にオープンした、深大寺温泉・ゆかり。
 ここは元々城山亭という料亭で、付帯施設として露天風呂もあったのですが、1999年、社長が一大決心をして温泉掘削に乗り出し、見事、天然温泉を掘り当てて、温泉メインに衣替え。今も敷地内には、ひなびた日本家屋の城山亭があり、ゆっくり温泉に浸かった後、ここで囲炉裏を囲んで野趣料理に舌鼓を打つという黄金パターンも残されています。

装なった温泉は、「名刹深大寺の開運エネルギーが創りだす風水温泉」というオカルトな宣伝文句や、湯船の脇に書かれた「忘れていた下半身の若さが蘇ります。夜のベッドの興奮を思い浮かべながらお入りください」というスットコドッコイな効能書きなど、胡散臭い部分もあるのですが、建物は真新しく、脱衣所や浴槽は清潔。樹木で覆われた小さな山の麓の、趣向を凝らした露天風呂に浸ってみれば、気分はすっかり信越の山奥の湯治場。
湯上がりには2階の畳に寝っころがるもよし、1階で庭を眺めながら冷たいビールを飲むもよし、マッサージを受けるもよし──湯上がり客向けの設備も極めて充実しており、それでいて入浴料は、タオルのレンタル料を含めて僅か1500円。多少の胡散臭さなど気にならない、良質の施設と申せます。

京の温泉は、多摩から世田谷区を経て大田区へとつづく幅広のベルトゾーンに約60カ所点在。湯の色はどの温泉もコーヒー色(大昔、海底に繁殖していた海藻の化石が溶け出した色だそうです)。このコーヒー色は場所によって、エスプレッソからアメリカンまで濃さが大きく変わります。例えば前述の深大寺温泉や、以前も紹介した祖師谷のそしがや温泉21、瀬田の山河の湯等は、エスプレッソ。

メリカンの代表は、池尻大橋の商店街の一隅で1996年から営業している大江戸東山温泉。ここの湯は、アメリカンをさらに薄くした黄金色で、東京の温泉としてはかなり珍しい部類。
但しこの温泉、マンションの建設工事中にたまたま掘り当てられたもので、マンションを急きょ浴場に変えたため、天井が低くて開放感がなく、施設もくたびれている上に、泉質はアンモニア臭がきつく、マニアの間での、評価はイマイチ。ぜひ、深大寺温泉と入り較べてみてください。

ころで、東京近郊では最近、温泉とは別に、600円〜700円で入浴できて、数種類の浴槽を持ち、大駐車場も完備している、いわゆるスーパー銭湯が急増しています。
1970年代頃から、日本には浴場に宴会場やマッサージなどを併設した健康ランドや、身体にいいラジウムを放出する鉱石を入れた浴槽を持つラドン・センター等の浴場施設があったのですが、それらはみんな、入浴料が2〜3000円。
それに対し、バブル崩壊後、名古屋に登場したのが、最新設備でしかも入浴料が6〜700円という廉価版健康ランド、すなわちスーパー銭湯。この施設は健康ブームと、金のかからない娯楽を求める世情にマッチして、瞬く間に中京地区に普及します。

ーパー銭湯が東京近郊に登場したのは、1995年頃。大手チェーン店としては、自然堂という会社が極楽湯の名で98年に大宮に出店したのが最初。この極楽湯のフランチャイズには、バブル崩壊でできた工場跡などの遊休地の有効利用を目指すJR東日本や東京電力の子会社が、続々参加。このテのスーパー銭湯の大手チェーンとしては、他にも、東京建物経営のお風呂の王様や、大和ハウス経営のやまとの湯など、遊休地を持った企業によるものが多いようです。

うしたスーパー銭湯の決定版が、2000年暮れ、調布市の仙川駅近くにできた仙川・湯けむりの里。設計・施工は、極楽湯やお風呂の王様など、スーパー銭湯を数多く手がけている、名古屋の玉岡設計という会社。
入浴料金は平日550円、日祝650円。天井も高くて開放感があり、サウナ、ジャグジー、露天風呂など、12種類の風呂のほか食堂・休憩室・マッサージ室、休憩スペース、110台収容の駐車場を完備。シンプルで清潔な作りと明るい雰囲気が人気を呼び、連日満員御礼の大盛況ぶりです。
不況下でますます勢いを増すスーパー銭湯。ちょっと車を飛ばして、出かけてみてはいかがでしょう。気軽なドライブデートにはうってつけの行先ですから。


『深大寺温泉・ゆかり』は、女湯だけでも、8つの変わり風呂とジャグジー1つ、サウナ2つを持つ、充実の設備。1階にはソフトクリームやビールを味わえる休憩所や、深大寺温泉名義の化粧水を販売するお土産屋が。2階には畳に寝ころべる休憩室、マッサージを施術する整体道場、甘味喫茶が。京王線調布駅とJR武蔵境駅からシャトルバスの送迎有り。夜の入場は9時までで、営業は10時までです。

『大江戸東山温泉』2〜5Fが、10種の風呂に入れる「お楽しみの湯」。B1〜1Fが2種のみの「長生きの湯」。常連の間では年々お湯の色が薄くなっていくと評判。

『そしがや温泉21』は、併設の駐車場を掘っていたら温泉が出たというラッキーなお風呂屋さん。屋外にはプールもありますが、裸で入浴する水風呂扱い。

『仙川・湯けむりの里』は、6種のジェットバスに、広いサウナ、露天風呂があり、食事・休憩スペースにはゲームコーナーも。100円で会員になれば、入浴料、マッサージ、アカスリ、食事料金のすべてが割引価格に。営業は夜1時までです。

『スカイスパ横浜』は、みなとみらいのスカイビル内14F。30年前から同じ場所でサウナ営業していたものをビルの建て直しと共にスパに改造。お風呂の中から横浜の夜景が一望。営業は11:00〜朝9:00のエンドレス。

店名場所電話開店日経営料金
そしがや
温泉21
祖師谷03
3483・2611
1985年4月福田宣雅
(個人経営)
400円(サウナ込みは680円)
スカイスパ
横浜
横浜市045
461・1126
1988年10月国際企業2300円
大江戸
東山温泉
池尻大橋03
3712・0356
1996年11月ソフトエネルギーシステム平日1260円
土日祝1830円
瀬田温泉
山河の湯
瀬田03
3707・8228
1997年11月ケイテックス2300円
極楽湯
大成店
さいたま市048
665・4126
1998年6月JR東日本都市開発
(自然堂のFC)
平日500円
土日祝600円
おふろの王様
光が丘店
板橋区03
3938・0123
1999年8月東京建物平日600円
土日祝700円
仙川
湯けむりの里
調布市03
3309・4126
2000年7月セントラル
都市開発
平日550円
土日祝650円
深大寺
温泉ゆかり
調布市0424
99・7777
2000年12月城山産業1500円
浅草ROX
まつり湯
浅草03
3836・7878
2001年4月T.O.L2300円
更新日2005年5月15日
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